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「山家集」で知られる平安末期の歌僧・西行法師は、
人造人間をつくったことがある
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人造人間といえば、「ゴーレム」や「フランケンシュタイン」
が有名ですが、なんと日本にも人造人間伝説があるんです。
その伝説は平安末期に活躍した歌僧・西行のものです。
鎌倉時代の仏教説話集「撰集抄」によると、仲の良かった友人
に去られて寂しくなった西行は、鬼が行う死者の骨を集めて人間
を作り出す反魂の秘術を学び、人造人間を作ったそうです。
しかし、それは魂の抜け殻のような存在で、化け物のような人
間(色艶が悪く、符抜けた笛のような声で喋る)のでだったため、
西行は薄気味悪く思い、山奥に捨ててしまいます。
以来、西行が再び人造人間をつくったという記述はありません。
きっと、神の行為を真似することに罪悪感を感じたのでしょう。
どこの国の人造人間伝説にもハッピーエンドのものはありませ
んね。恐ろしやー。
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≪今回の「本当かよ?」度≫
★★★☆☆(星3.0)
この話、本当か嘘かと言われたらほぼ100%嘘です(笑)。
しかしながら、現代の試験管ベビーやクローン技術によって、
今この瞬間に人造人間を作り出そうとしている人が世界中のどこ
かにいるのかもしれませんね。
ちなみに、西行が人造人間を捨てたのは高野山です。今も生き
延びているかもしれないので、お出かけの際はお気をつけくださ
いな。すれ違った人が実は人造人間ってことも......。
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タグ:西行