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ガリレオは「それでも地球は回っている」と言っていない?
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ガリレオガリレイが、地動説の研究をして裁判にかけられ、地動説を
捨てることを宣言させられたというのは有名ですよね。
しかし、科学者としての良心から、宣言した後に「それでも地球は
回っている」とつぶやいたというのは知られたエピソードですね。
この名セチフ、裁判が終わり、帰ろうとして立ち上がったとき、立ち
くらみがして目が回り、「ああ、まわるまわる」とつぶやいたのが、
「地球がまわっている」といったと伝えられたのだ、という説もあるよ
うです。
とにかく、本当に言ったかどうかの記録はないので、伝説的なエピソ
ードとして自然に生まれたようです。
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≪今回の「本当かよ?」度≫
★★★★☆(星4.0)
ピサの大聖堂で揺れるシャンデリアを見て、振り子の等時性(大きく揺れ
ているときも、小さく揺れているときも、往復にかかる時間は同じ)を発見
したといわれていますが、これも後世に伝わる逸話で、実際にどのような状
況でこの法則を見つけたのかは不明です。
また、ピサの斜塔の頂上から大小2種類の球を同時に落とし、両者が同時に
着地するのを見せた、という有名な故事はガリレオの弟子ヴィンチェンツォ
・ヴィヴィアーニ (Viviani) の創作で、実際には行われていないとされてい
ます。
まさに伝説の人ですね。
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◆あとがき
ガリレオへの刑は無期刑でしたが、直後に軟禁に減刑になっています。
しかし、フィレンツェの自宅への帰宅は認められず、その後一生、監視付き
の邸宅に住まわされ、散歩のほかは外に出ることを禁じられたそうです。
また、すべての役職は判決と同時に剥奪されてしまいました。
『天文対話』は禁書目録に載せられ、ヘルマンによれば1822年まで撤回され
なかったそうです。
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